書籍の内容
子供の頃からの闘病生活を終えて息を引き取った後、神との――些かペテンめいた――取引によって異世界に転生する事になった主人公ユーリ。転生特典としてもぎ取った数々のスキルと現代知識、ついでに若返った身体だけを頼りに、廃村で引き籠もりの農業生活を送っていたのだが、ひょんな事から王国有数の商都ローレンセンへ向かう事になる。
本人の意向で留守番となった酒精霊マーシャの事は気がかりだが、それでも転生以来となる「初めてのお出かけ」に心ときめかせるユーリ。
だが……やはりユーリの「世間知らず」による、世間一般との認識のズレは大きいようで……
町でしか手に入らない物資に目が眩み、あるいは冒険者ギルドでの初心者講習にのめり込み、なしくずしに魔獣討伐に同行したりと、無自覚に世間を騒がせていく。
そんな中、市場で出会った難民の姉妹を成り行きで助けたユーリだったが、二人が扱っている商品を見て更なる野望を募らせる事になる。
一方その頃、ユーリ不在中の留守番を仰せつかった酒精霊のマーシャも何やら動き出し……
そんな彼らのありふれていない日常生活を描いたお話の第二巻です。
作者からの一言
お陰様で二巻が発売される運びとなりました。今回はローレンセン滞在中の話を纏めてありますが、書籍版ヒロインであるマーシャの留守番事情も幕間として載っております。
宜しければ手に取ってご覧戴けると幸いです。