侯爵家の次女セシルは、
病的な嘘つきの長女、
クリスティーナに長らく苦しめられていた。
クリスティーナは自身の仕事を
セシルにさせるばかりか、
その評価を奪い、
周囲へセシルに関する
根拠のない悪評をばらまいてきた。
両親をはじめ、友人や使用人たちは
クリスティーナの信奉者となり、
セシルは悪役に甘んじている。
14歳になったセシルはクリスティーナとともに、
王家と親しい
ブリンストン公爵家の別荘に招かれた。
別荘へ向かう途上、
セシルの一行は襲撃を受ける辺境伯の次男、
ジャックを救う。
公爵へ理不尽な姉妹関係を話したセシルは、
別邸での滞在を許され、
クリスティーナとは顔を合わせずに
過ごせることになった。
ジャックは家督を継ぐ存在ながら、
実家の複雑な事情から命を狙われており、
公爵の別邸で保護されていた。
セシルはジャックと楽しい日々を送るうち、
王太子のヘンリーが別荘を訪問する。
人格者を気どっているが、
本性は自分本位なヘンリーとの因縁がある
ジャックは彼を警戒していた。
ジャックがヘンリーに、
セシルを侍女と紹介すると、
ヘンリーは本人たちも自覚していない、
ふたりの恋心を嗅ぎとる。
翌年、ヘンリーは妃候補だった
ブリンストン公爵令嬢と
クリスティーナを押しのけて
セシルと婚約を結んだ。
婚約は過去の出来事に対する、
ジャックへの復讐でしかないため、
ヘンリーがセシルへ関心を寄せることはない。
ヘンリーとクリスティーナが
王立学院へ通うようになると、
彼女は彼に接近し、
ふたりは行動をともにするようになった。
クリスティーナが吹きこむ
セシルの悪評を信じたヘンリーは、
婚約者をセシルからクリスティーナへと替える。
侯爵家の次女。
頭脳明晰で、護身術や馬術も嗜む。
姉の非道な行いに
両親や友人、使用人たちもなびいたことから、
人間不信で、本心を明かすことが苦手。
自己評価は低い。
幼い頃から護衛を務めるテリーは理解者で、
休日は彼の家族と過ごし、自由を楽しんでいた。
セシルの1歳下になる辺境伯の次男で、
家督を相続する存在。
頭脳明晰で、冷静な性格。
貴族にふさわしい言葉を遣い、
武道にも秀でている。
政略結婚した母の子で、
父の幼なじみである第二夫人との間に生まれた
長男とは利害が相反する関係。
辺境伯領の安定を重んじるブリンストン公爵に、
妹とともに長らく保護されている。
ヘンリーとは公爵家で顔なじみとなり、
かつては仲がよかった。
王太子で、年齢はセシルの1歳上。
学業、運動はともに優れており、
人格者として性別を越えた人気を誇っている。
将来は名君を期待されているが、
本性は自分本位でしかなく、
人の弱みを嗅ぎあてるのが得意。
プライベートではあまり身近に人を置かない。